面白かったんだもん……
ネタバレとかは全く配慮しません。いつのゲームだと思ってんだ。
つい先日今更感を多大に感じながらも終わらせたなど。いやー面白かった。
ゲームシステムとSF系のテーマがガッチリ噛み合ってどんどんのめり込んでいく。バトルパートが古臭い感じするし、とにかくゲームの演出力をフルに使ってお話を読むゲームという印象。
良作読みゲーと思ってプレイするのが一番良さそう。
他のヴァニラウェアのゲームやってねんだけどこういう方向性ならやってみたいな。
システムとか
アドベンチャーパートとバトルパートと資料集に分かれてるんだけど、基本的にはアドベンチャーパートがメインな印象。というか前半は殆どアドベンチャーパートばっかり。
ただ、後半になるにつれ残り二つの比重と意味が重くなっていく。この辺も演出なんだろうけど大変上手かった。
ロードとかは少なくとも詰まるところはなくて快適。システムの話しようかと思ったけどパートのとこですっか!構成ミスったガハハ!
アーカイブパート
小ネタが詰まったゲーム内単語辞書と回想モード。序盤は全然お世話にならない。
回想モードの右側のラインがわかるようになってからが本番。タイトル流していくだけでもたのしくなってくる。
回想モードはキャラ毎に絞り込みも効いて割と良い感じ。ただチョイ役で出た程度のイベントも引っ掛けてくるので少々ゴチャゴチャしている……
バトルパート
※NORMALまでしかやってないです。
セントリーガンとEMPサラウンディングが最強すぎる。置物バラ撒いたら後は比治山がEMPバラ撒きながら大物に突っ込んでおわり。
というか第一世代と第二世代が強すぎるんだよなあ。
あと機兵がもっと動いてほしかったなあというのは贅沢だろうか。これもあってバトルパート自体はオマケくらいにしか思わなかったところがある。
アドベンチャーパートとの絡みは最高だったが!
アドベンチャーパート
ほぼメインパート。
主人公選択画面とかフローチャートとか
主人公の十三人それぞれに話が用意されていて、一人ずつ選択して話を読んでいく。
全員の全ての話を最初から選択できるわけじゃなくて、他の進捗とかで選択可能な主人公や先の話が解禁されていくという流れ。
主人公選んで話を進める→区切りのタイミングで主人公選択画面に戻ってきてまた改めて主人公を選ぶ、というのを繰り返す。主人公は進捗次第では今読み終わった話に新しい展開が発生するので、すぐにもっかい選ぶのもいい。
各主人公に進捗状況とフローチャートが用意されていて、フローチャートを見るとこいつの話を進めるには次何をすればいいのか?がちょっとわかるようになってるのがポイント。フローチャートを見ると「あーあれかな」ってなる。
あと、話が進んでいる途中で手前のフローチャートに戻れたりする。気になることがあったら戻ってもいいかも。
お話の進行
主人公を選んだらマップを動き回って、人と話したりオブジェクトを選択したり見つけたキーワードについて思考したりすることで話が進んでいく。時間経過で状況が動くこともあって、これがいい演出なんですよホント、わかりますかわかってくれ。
キーワードが手に入るとそれについて思考して解説を見たりできる。それ以外にも、そのキーワードを人に使うことで話が進んだりするんですがこれもまたいい演出なんですよホント、わかるよなわかろう。
かなり誘導が強いのでそんなに迷うことはない。色々な方法で次のアクションを教えてくれる。まずは居るマップを走り回ってみよう。
2Dなのにモーションの作り込みがすごいのでただ歩き回ってるだけでもちょっとたのしい。表情とかすごいよねえ……
あとバトルパートの会話部分とかでも同様なんだけど、かなり自由なタイミングでログ機能を呼び出せる。お陰で指示や大事な話を見逃すこともそんなにない。ア○ール○ーンさん聞いてますか!ねえ!
お話の内容とか
基本的には十三人が如何にして機兵に乗ったのか?を追っていく。
時系列がかなり入り組んでいて、かつ複数の時代で話が進むので序盤はマジで何が何だかわからない。大体2,3名50%乗った辺りから主人公同士の時系列が交差し始めて、ギミックが一気にわかってくる。こうなると脳汁。
ミスリードも結構用意されていて、気付くとこれも脳汁。本当に脳汁がドバドバ出てとてもよい。
以下、適当な順番で主人公毎の感想。
鞍部十郎
実質メイン主人公(の代理というかなんというか)。
フローチャートの使い方のチュートリアルも兼ねてる感じ。そしてミスリードに嵌まるのだ。
こいつの本来の姿とその目的がアドベンチャーパート「追想編」のゴール。十郎編だけだと微妙に受動的で話の全貌が見えにくいので、突出させずに極力他の面子と並行して読んでいくのがいいかも。
冬坂五百里
背景が最もわかりにくい主人公。でもあんまり五百里はそこには関与しない感じある。
ラストのその決め台詞はズルいでしょ。こんなん盛り上がるに決まってる。
話としては一番好きなパート。ただ、このパートで展開される話自体は中核には一番関わっていない気もする……
薬師寺恵
やらかし枠主人公。お前とお前の裏にいるやつのお陰でどんどん話がややこしくなっているんだが?
最終的には正しいことをしているんだけど、盲目なまま話が進んでいくので何が何だかわからない。
とはいえこっちのやらかしはやらかさないと話が進まなかったのも確かなんだけどさあ!
あと十郎という単語はしょっちゅう出てくるけど十郎とそんなに絡まないし話の理解にもあまり関わらなかったりするのも……
関ヶ原瑛
イケメン主人公。
五百里編クリアと関ヶ原編進行で時系列の謎が一気に晴れる。また、かなりのパートに跨がってキーマンになる。
このイケメンの動きを追うと裏側の一つの面がよくわかる感じ。
郷登蓮也
主人公組のリーダー。
……という描写はバトルパートくらいで、実際には途中まではホント何やってるかわからん暗躍枠。
解決編担当。こいつだけ時系列がすごいタイミングで進む。進行中はマジで最高の気分だった。
前のこいつがかなりのやらかし枠。
南奈津乃
BJは主人公。バイバイBJ……
話を理解する上で重要なパーツが詰め込まれているパート。他のアンロックのトリガーも多い気がする。
パート自体はかなり早い段階で片が付くものの、他パートでも重要な立ち位置でポツポツ出続ける便利屋さん。
三浦慶太郎
BJが主人公なので主人公。
話の内容はなっちゃん注釈シリーズって感じ。でも硬派イケメンムーヴが多くて読んでてたのしい。
裏で一つ仕込まれているのだが、本人のパートで録にその描写が無い*1お陰でアーカイブで見るまで気付けなかった……
比治山隆俊
焼きそばパンが主人公。実質沖野編。┌(┌^o^)┐……
読みながらずっと「比治山ァ!いいぞ比治山ァ!」って言ってた。こいつのムーヴ最高すぎる。
地味に進行が面倒臭い。毎回焼きそばパンを買わせるんじゃない。
このパートで一番奥にあるであろう謎について種明かしが入る。気付かなかったわ……不覚だわ……
あとバトルパートだとチョバム装甲のお陰で死ぬほど頼りになる。比治山ァ!次はあっちだ!
緒方稔二
パートが一番ゲーム内時間で短い主人公。
アドベンチャーパートのシステムフル稼働。めちゃめちゃたのしかった。
後から気付いたけどここで世界の根幹に関わる話にちょっと触れてる。気付かなかったわ……
あと何気に前の緒方がやらかし枠。
如月兎美
クロノトリガーだこれ!終盤の主人公の分身というかなんというか。
このパートの時系列を軸にすると整理しやすいポイントが結構多い。他をやった時に「あっ戻ってきてるのかなるほど」ってなった。
エピローグの熱々振りが最高でしたね……
網口愁
背景がわかりにくい主人公その二。
敵さんのホワイダニットを丁寧に説明してくれるパート。あと、重要なミスリードを展開してくる。完全に騙された。宇宙空間じゃねーじゃんこれ!
こいつに関してはこいつより元のこいつの方がメインなので……
鷹宮由貴
探偵ヤンキー主人公。
推理編。全体的に各パートの隙間を補填する内容が多い。
一人だけミステリーファイルの分量が極端に少ない。仕方ないね。
東雲諒子
最大のやらかし枠主人公。クソ重感情が全てをおかしくしてしまった……だいたいこいつのせい。
しかし一番のやらかしは前の話だし、次のやらかしは利用されての話。おまけにやらかし2ndについては自分でケジメをちゃんと付けられたのにそれも忘れてしまうという、一番可哀想な子でもあった。
最後の方なんか普通に色々説明してるけどお前全部忘れたんじゃなかったのかよ!
その他
- 前の井田何やってたんだろうか。東雲があそこまでやらかす程の裏切りって……
- 「失敗したらポッドの中で死ぬ」は理屈の説明が無かったけど、生育が始まってしまった状態で施設作り直しが入るともう間に合わないから、でいいんだろうか。
- 時系列を頭の中で整理するのがメチャメチャたのしい。三部までの忍殺感。
- 幼女に入ったマッドババア結構性癖歪みそうな感じある。
- 前の連中の人類は愚か感。滅び診断する?
話の傾向はファッキンとかに近い。大好き。
ふゆくるも出るしみんな十三機兵も四季くるシリーズも……やろうね!
*1:他パートで何回かある